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【太陽温泉】『閉店』番台のあるシンプルレトロな街のお風呂屋さん[大阪市西淀川区・大和田]

お別れ銭湯
お別れ銭湯大阪銭湯

【太陽温泉】さんは、大阪府と兵庫県の境、尼崎市に隣接する西淀川区大和田にあり、阪神千船駅から神崎川を渡ってすぐにあります。そんな、太陽温泉は高齢化・設備の老朽化の為、2024年3月31日(日)に閉店されました。

今回の記事は太陽温泉さん営業最終日の3月31日に入浴した銭湯探訪録となります。

【太陽温泉】の概要

❗️閉店日
 2024/3/31(日)

ℹ️ 銭湯情報
・シンプル
・番台
・レトロ

⏱営業時間
 15:00〜23:30

📆定休日
 毎週月曜日

🚃アクセス
 阪神本線 千船駅(HS06) 徒歩5分

🅿️ 駐車場
 ————-

☎️ 電話番号
 ————-

📍 住所
 〒555-0032 大阪府大阪市西淀川区大和田3-9-12

🗓訪問日
 2024/3/31(日)

♨️お風呂の種類
 〇 浅湯
 〇 深湯
 〇 気泡付きジェット2基
 〇 低周波電気風呂

アクセス

阪神電車の大阪梅田駅から5駅、阪神本線で大阪側最後の駅である千船駅で下車します。改札を出ると、右奥に1Fへ続く階段があるので、1Fに降ります。

階段を降りたら右に曲がり、駅前広場の「カリヨン広場」を通り抜けると公道があるので、その道路を左に曲がります。

少し歩くと、神崎川に架かる千船大橋があるので橋を渡ります。対岸に着くと、あと一息です。信号を直進し、高架道路の下を通り抜けると左側の建物に「太陽温泉」の看板があります。

その看板の先にある信号を左に曲がると、【太陽温泉】さんに到着です。

神崎川のほとり

【太陽温泉】さんは神崎川からほど近く、神崎川の堤防よりも低い海抜0m地帯で臨海部の大阪下町といった雰囲気が周囲には漂っています。

銭湯は一般的な住宅の感じがあり、手前の信号まで来ても銭湯があるようには見えず、「道間違えたかな?」と一瞬、不安になりましたが、「太陽温泉」の文字が見えて一安心しました。

正面から見ると、屋根の左側からひょっこり煙突がのぞき出ています。よく見ると玄関口の上にある「太陽温泉」の「温」が少し下にズレており、この地で長く営業されてきたというのが伝わってきました。

阪神高速の高架下あたりまで来ると、建物の全体が見え、奥に長いのがよく分かります。

煙突には「♨️太陽温泉」の文字が書かれています。廃業後は解体されるか分かりませんが、この光景も見納めかもしれないので、しっかり目に焼き付けました。

番台と縁側 シンプルな浴室

暖簾をくぐり店内に入ると、左右に靴箱、正面に男女の脱衣所への扉があるオーソドックスな番台銭湯の玄関が広がっています。

脱衣所

扉を開けて脱衣所に入ると番台には女将さんが座られておりました。入浴料を払おうとすると「今日はタダなんでいりませんよ〜」と驚きの一言。常連客でもない私まで入浴料を頂かないなんて畏多く、申し訳なく思いましたが、「お金払います」と言うのも無礼かな?と考え、ご厚意に甘えさせていただきました。

すると、常連さんらしき方が「今日の代金、全部はろてんねん笑」と大阪人らしくうボケはって、大阪の温かみが感じられました。

脱衣所はそれほど広くはなく、外壁側に脱衣箱が並んでおり、室内の中央に長イスが置かれていました。

天井には短めのブレードのシーリングファン、クロス状に配置された白熱灯が珍しく、今では見かけないので、しばらく鑑賞していました。

道路側には縁側とちょっとした庭があり、昔ながらの銭湯といった感じです。

浴室

浴室は、入口正面に「かけ水」、脱衣所側に洗い場があり、両サイドの壁側に7つずつ、その間にシャワーなしの島式カランがあります。そして、奥壁側に凸状に湯船が配置されています。

凸の出っ張り部分が「浅湯」その奥が「深湯」男女湯の壁側に「気泡風呂付きジェット2基」外壁側に「低周波電気風呂」があります。

脱衣所同様、浴室もあまり広くはなく小型の銭湯に分類される大きさで、まさに街の銭湯といった様子でした。

コンパクトでシンプルな浴室ですが、ドアや窓枠には青味がかった緑色の細長タイルが施され、同じような色合いのタイルで花輪?の意匠もありました。

天井は男女湯合わせた全体の中央部に湯気抜きがあり、淡い水色のスレードが銭湯らしさを出していました。

脱衣所から浴室の扉を開くと、鼻に入浴剤の香りが舞い込んできたので、湯船を見てみると、黄緑色の入浴剤が全部の湯船に入っていました。

目の前には「かけ水」、東京の銭湯ではあまり感じたことなかったのですが、大阪はかけ湯じゃなくてかけ水が主流なんですかね? かけ水の上には西洋の裸体像があります。

太陽温泉にはこの裸体像を含め、脱衣所には絵画のジグゾーパズルやベルサイユ宮殿にありそうな金縁の鏡など芸術的な物がありました。

浴室に話を戻し、洗い場のイスは浴用の独立したものではなく、床と一体化した固定された長いイスです。蛇口が埋め込まれているところには、使い込まれたレンガ調のタイルがレトロな雰囲気を一層強めています。

浅湯は一辺だけが湯船と接しており、その他三辺が洗い場側に囲まれているので、湯船は連結しているのに独立した感じで入浴できました。

深湯はその名の通り、湯船が深く、標準的な深湯よりもさらに深いと感じました。私の身体で例えると、標準が”腰の少し上”までなのに対し、こちらは”おへそ”までありました。4つの湯船で最も体感温度が高かったですが、意外や意外、番台シンプル銭湯にしては、比較的ぬる湯、いや、入浴しやすい適温のお湯でした。

気泡風呂付きジェットは浴底から気泡が噴出しており、ブクブクと泡立たお風呂です。そして、壁側にジェットが2基あり、背中が身体のラインに沿った形をしています。

ジェットは手前が縦に2つ、奥が横に2つでどちらも柔らかいジェットの当たり方で、気泡のブクブクとした感触と音、温度も気泡でかき回されて少し熱いと思いきや4湯船で最もぬるく、いつまでもぼんやり浴室を眺めたくなりました。

電気風呂は低周波電気風呂と書かれたラジエニアの古い看板があります。どんなお風呂もそうですが、電気風呂も銭湯によって全く異なるので電気の強さがどんなものか確認してみたところ、電極板に腰を近づけ過ぎた為か、腰付近が攣りそうに😭
湯船も1人用なのと両端の電極板の間隔が広くないためか、「ガガガガガガ」ぐらいガツンとした電気の強さでした。

電気風呂の隅に身体を寄せて浴室側を見てみると、浴室全体の光景が目に入ってきます。隣の湯船、洗い場、天井、脱衣所が見渡せるこの場所は個人的に最も好きな景色でした。

4つの湯船はすべてどこかしらに開口部があるので、お湯は共通しています。でも、不思議なのが各浴槽微妙に体感温度が異なり、「ジェット→ 浅湯・電気風呂→ 深湯」の順に温度が高く感じました。

以前、城東区・鴫野の【華厳温泉】さんに行った際も同じような事があって、店員さんとの会話で聞いてみたところ「なんでやろ〜?」と店員さんでも分からない事でした。おそらく、湯の循環で開口部の位置などもあって、温かいお湯がたまりやすい場所があるのだろうと思います。

入浴を終えて…

初めての太陽温泉さんでしたが、心置きなく入浴させていただき、着替えているとご年配の方が女将さんにシップを貼ってもらっていて、こうした文化?と言うんでしょうか?人の温かみがある交流が途絶える可能性があると思うと、閉店が余計に寂しく感じました。

ドライヤーは無料、綿棒などのアメニティも置かれている中でバンドエイドも備えられていて、銭湯のアメニティでバンドエイドがあるのを初めて見ました。

最後にコーヒー牛乳を飲もうと思いましたが、売り切れなのか、仕入れていないのか、無かったので牛乳を頂きました。よく冷えていてあっという間に飲み干してお礼を言って退店しようとすると女将さんに「ちょっと待って!」と呼び止められ、なんやろ?と思っていると牛乳石鹸と浴用タオルが入ったレジ袋を渡してもらいました。

はじめてきたのにも関わらず、頂き物まで貰い、本当にありがとうございました。70年余りの営業お疲れ様でした。


余談 大阪のパキスタン?「ニシヨドスタン」

太陽温泉を出て右に進み、信号を越えて少し歩くと、左側には「大阪マスジト」と書かれた薄緑の建物が現れ、右側には同じような佇まいの飲食店があります。

突然、現れた異国情緒な光景に少し驚き、「この辺りはムスリム系の方が多いんやな〜」と思いました。少し調べてみると、「大阪マスジト」はイスラム教のモスクで、1Fはハラルフード専門店でした。

右側の飲食店はカレー・ナン・ビリヤニなどのパキスタン料理の「大阪ハラールレストラン」で食べログのアジア・エスニック部門で百名店にも選ばれたお店です。

銭湯帰りにお腹が減ったので、このお店で夕食をいただいたのですが、めっちゃくちゃ美味しかったです。特に「ビリヤニ」、初めて食べたのですが、スパイスの効いたもっちりとした細長いライスとマトンが絶品✨ 帰り道にたまたま寄ったのですが思わぬ嬉しい出来事でした。

西淀川区はパキスタンなどのムスリム系の方々が多く居住しているそうで、「ニシヨドスタン」と呼ばれるそうです。

太陽温泉で感じた大阪の下町な感じと異国情緒あふれるこの界隈のコントラスト。こんなに近いのにここまで違った雰囲気があるのに驚き、そして、銭湯巡りとその周辺の街も探索すると街の雰囲気を肌で感じられるのが私の銭湯探訪の醍醐味です。

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